●議論のコツ もくじ
○まずは冷静に ○議論の目的をはっきりさせる ○相手を味方につけろ ○そのために相手の言い分を聞く ○ケンカにならない言葉の使い方 ○余計な事は言わない ○意見は噛み砕いてわかりやすく ○日本語の不自由な人への接し方 ○時には何も言わない事が最善 ●まずは冷静に あたりまえですが大前提。冷静でなくては有益な議論はできません。 でも自分の意見に反論されてなんとも感じない人ってなかなかいないものです。 常に大事なのは勢いで発言しないこと。 どんな短い発言でも吟味してから投稿することを心がけましょう。 どうしても内容がまとまらないときは、焦らず流されず、落ち着くのをまつほうが良いでしょう。散歩に出るとか、一旦画面の前を離れるのも有効。 ●議論の目的をはっきりさせる 議論は日常的に些細な事から発生します。 本来議論と呼べないものまでも『議論乙』と一喝されることもあるぐらいですから、ちょっともめたらもうそれは議論と受け止めても差し支えないでしょう。 議論になってきたな〜と感じたら、まずその議論の目的がなんなのかをはっきり自分の中で見つめてみてください。 場合によっては議論に参加する全員と認識を共通させておく必要があります。 『提案を施行するかどうか決める事』 などのわかりやすい目的がある場合もあれば、『お互いに納得いく所まで議論すること』自体が目的の場合もあるでしょう。 無意識に陥りがちなのが『相手を言い負かす事』が目的の議論。これは非生産的で意味がありません。場を荒らすだけです。ほとんどの場合、議論は必ずお互いが譲歩しなければなりません。 どうしても自分の言い分を100%通らせたいのなら、あなたは議論すべきではないでしょう。 ●相手を味方につけろ 上で述べたとおり、多くの人は無意識に相手を負かそうとしてしまいます。 けれどあなたが有意義な議論を行いたいのなら、相手とケンカしていてはダメです。 敵は最大の武器にもなるのです。 考えてもみてください。あなたが延々同じ意見を唱えてみた所で、見てる周りの人はもううんざりしています。 でも最初異論を唱えていた相手が、あなたの意見の一部でも同意を示してきたらどうでしょう。 あなたの意見に説得力が増しますよね。 冷静な議論のためには相手にも冷静でいてもらう必要があります。 そのためには相手を煽ったり、こきおろしたり、これ見よがしに自分の正当性を主張してはいけないのです。 相手の意見を簡単に否定するのもいけません。否定の言葉は慎重に使う、これが円満な議論の基本です。 ●そのために相手の言い分を聞く では相手に冷静でいてもらうためにはどうすれば良いのでしょうか。 一番大事なのは相手の意見を真剣に考慮することです。 自分の意見を推し通すばかりではいけないと書きましたが、それはすなわち『俺の意見は本当に正しいのか?』と考える事です。 そして相手の意見のほうが正しい・合理的であると結論付けたなら、そこは素直に認めなければなりません。 むしろ積極的に相手の意見を認めるほうがいいのです。 そうすれば相手も気を良くしますし、自分の意見も聞いてもらいやすくなります。 議論において一番難しいのは いかにしてみんなに自分の意見を考慮してもらうかという事です。 多くの人は反論にばかり躍起になって、真剣にあなたの意見の正当性など考えてくれていません。あなたが相手に異論をなげつけているのならなおさらです。 相手の意見に同意を示す事は、手っ取り早くあなたの印象を良くする手の一つとして重要なのです。 かといって、間違っていると思う意見に賛同しろというわけではありません。些細な事でもいいので、相手の意見の『これはその通りだ!』と思う点を挙げて同意を示すのです。 些細な点を挙げる事は、相手に『こいつは俺の話をちゃんと聞いている。話の通じるヤツだ』と思わせる意味でも重要です。 そうして築いたあなたの印象が、そこからのあなたの意見の見えない味方となるのです。 ●ケンカにならない言葉の使い方 どうしてそこまで印象を重視しなければならないのでしょうか。 それはここが文字の世界だからです。 文面にすれば同じ文章でも、イントネーションや表情によってずいぶん印象が違ってくる事はご存知だと思います。 時にそれは、褒め言葉を嘲笑と受け取らせるほど、大きな壁となって私達の前に立ちはだかります。 そうならないために大事なのが、印象なのです。 相手があなたを『異論を唱えるばかりの敵』と思っているか、『話せるヤツ』と思っているかでずいぶんあなたの意見の受け取られ方は違ってくるでしょう。 相手の意見を認めることも好感度アップに有効な方法ですが、もっと大事なのが言葉の使い方です。 意外と自覚のない方が多いのですが、議論では無意識に相手を煽ったり、不快にさせたりする言葉遣いをしてしまう人が多いです。 ありがちなのが『〜べき』を多用する語り口調。 ネットはある程度語り口調が似かよる傾向にあるので、平均的にぶっきらぼうな言い方をする人が多いですが、議論ではできるだけ優しい口調をこころがけましょう。 たとえ自分の意見が絶対に正しい!間違いない! と思っていたとしても、『〜かもしれない』『〜だと私は思う』『〜なんじゃないでしょうか』等、断定を避ける言い方が良いです。 他に多く見られる悪い例として、語尾に『?』を多用するものがあります。 一見疑問系かと思われますが、?のあとに、『いいやそうではない』といった否定の意味合いを含みます。(ex.子供に怪我をさせられた母親の「あんた責任とれんの?(いいや取れるはずがない)」) 他にも相手を陥れるために質問に質問を返したりするのは好まれません。 自分の言葉に相手を逆上させる要素が含まれていないか、投稿の前によく確認する事が大事でしょう。 ●余計な事は言わない 同様に、余計な一言で印象を悪くする人も多いようです。 人間は、論破されれば結果的に相手の意見を認めることになったとしても、皮肉のひとつくらいは言いたくなるものです。でもそこはぐっとガマン。 相手のほんの小さな欠点を苦し紛れに批難したり、言葉尻をとらえて反論してみせてもまるで意味がありません。さらに反論がかえってきてあなた自身がイライラするだけでしょう。 また、議論が脱線する要因にもなりかねません。 議論中はあくまでも要点と議論の目的を念頭に、余計な事は言わないのがとても大切なのです。 ●意見は噛み砕いてわかりやすく 冷静な議論をするためのコツはお分かりいただけましたか? ポイントは @相手を褒める(認める) A自分が間違っていたら謝る B余計な事は言わない です。 次は自分の意見をより正確に、はやく相手に伝える方法です。 最初にも書きましたが、周りはあなたの意見を真剣に読んでくれてはいません。 ながったらしくてわかりにく文章をわざわざ何度も読み直して、真意を汲み取ってくれる人などそうはいないでしょう。 だからあなたは自分の意見をできるだけ分かりやすい言葉で、簡潔に伝える努力をしなくてはなりません。 たとえばやたら難しい言い回しや一般的ではない略語などはNG。 たとえ日本語的に美しい表現だったとしても、みんなに伝わらなければ議論では意味がありません。 そんなバカと議論しないって? いいえ。あなたの常識が周りの非常識ってことはよくある事ですよ。文章はバカでも読める程に簡単であったほうがよいのです。 それにバカ(?)ほど取り込みやすい人材はありません。賛同してくれる味方は多いほうが良いのですから、長文は読み飛ばしちゃうような人をばんばん取り込むためにも、あなたの意見は簡単で簡潔であるほうが良いのです。 ●日本語の不自由な人への接し方 ここで言う「日本語の不自由な人」とは外国人や言語障害者のことではありません。 正常な日本語力を持っているのに、聞く耳を持たない人のことです。 このような人ともここまでの内容を踏まえてじっくり接すれば、意見を聞いてもらえるようになることは多いです。 このような人の多くは、自尊心が高い場合が多いので、そこをある程度満たしてやれば折れてくれることが多いからです。 それでもダメな場合。 それは単なる荒らしです。 無視が正しい対応でしょう。 けれど無視は全員でできなければ追い出すには至りません。 多少時間がかかっても、できることなら対話で納得させるのが一番手っ取り早いのです。 あくまでも不可能な場合は、仕方ないのであなただけでも無視をつらぬきましょう。それまでのあなたの態度が信頼できるものであったなら、周りもあなたにならって無視をきめこんでくれるかもしれません。 掲示板は多数派が強い場所です。もしも言葉の通じない人が大多数だったなら、諦めて去る事も必要です。そこは議論の場ではなかったのです。 ●時には何も言わない事が最善 最後になりますが、議論中はついつい気になる意見全てにレスしてしまうものです。 ですが、あなたの意見の重みを増すためにめにも、全体の雰囲気を汲んだレス量にとどめる事も大事です。 どんなに正しい事を言っていても、独壇場にしてしまったのではひとりよがりに見えてしまいます。 議論は相手がいてはじめて成り立つという事を忘れずに。 また、少し間をおくことで、他の人があなたのフォローをしてくれるかもしれません。あなたの意見に力があるなら十分ありうる事です。 他人のフォローはあなた自身が同じことを言うよりもずっと説得力があるものです。 時には流れを見守る事も必要でしょう。 |